「その時」、何ができるか。

2014.03.11 UP

東日本大震から、3年。
今なお26万人の方が避難生活を
強いられていると聞きました。
やりきれない想いを抱きながらも
前向きに強く生きていらっしゃる
被災者の方々に対し、
深くお見舞いを申し上げると共に、
亡くなられた方へのご冥福を
今一度、お祈り申し上げます。
また危険と隣合わせで
救援活動を続けられた
自衛隊、消防、医療、ボランティアの
方々に対し、心からの敬意を表します。

ここ名古屋でも、
東海大地震が予知されています。

当館では年に数回、
防災訓練を行っています。
日頃から「その時」を想定し、
避難経路を頭にたたきこみ、
行動をイメージしておくことが
大切だからです。

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「緊急地震速報」が
アナウンスされたらまず、
頭を守って、しゃがむ。
テーブルがあれば下へ。
館内はモノが溢れています。
倒れてくる物に注意してください。

余震も含め、揺れが治まったら、
館内アナウンスが流れます。
各フロア、定められた避難場所へ、
スタッフ、お客様とともに移動。
避難場所は倒壊するものが少ない
広場が設定されています。
館内は停電し、暗闇の中、
白い砂煙が立っているかもしれません。
非常灯を頼りに助け合いながら
移動することになるでしょう。

どこかで火災が起きていれば、
また次の避難場所へ移動することに
なるでしょう。
普段セキュリティのかかっている
非常ドアも火災時は一斉開錠される
しくみとなっておりますので
近くの非常階段から落ちついて
降りて頂ければと思います。

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ミッドランドスクエアは、
おもりによって揺れの力を相殺する
「ATMD」をビルの頂部に設置し、
オイルによって揺れを低減させる
「アウトリガーダンパー」を採用しています。
むやみに外に出るよりは安全、
とも言えるわけです。

とはいえ、「その時」、
どこにいるのかわかりませんし、
どう行動できるかもわかりません。
でも、知っていること、
準備してあることが
可能性を高くしてくれるのは
間違いないのです。

私の首には、
「笛」がぶら下がっています。
笛の中には、
私のパーソナルデータを
書いたメモが入っています。
デスクの下には、スニーカーと
ヘルメットが置いてあります。
椅子にはショールを掛けてあります。
事務所内には、
大きなボストンバッグに
非常用袋と、拡声器。
あまり知られていませんが、
ミッドランドスクエアは地下5階まであり、
防災備蓄倉庫となっています。

昨日テレビで、東日本大震災で
被害に遭われた保育園の園長先生が、
港町という土地柄、津波を想定し、
非常用のお菓子や飲物を
二重の袋にしまっておいたため、
泥水が入り込むことなく、
脱水症状を起こし始めた園児たちに
一口ずつ分けてあげることができた、
と、いう話をしていました。

自分のためだけじゃない、
大切な人を守るためにも、
「その時」をイメージして
万全の準備しておくことが
何よりも大切なのだと、
改めて教えて頂きました。
こうした被災者の方々の教えを
有難く受け止め、
日々の備えに活かしていく、
今日は、それを深く、
心に刻む日となりました…